第127回大会の企画シンポジウムS4 生理部門特別セッション−樹木の成長と環境:講演会「樹木生理学の躓きとその先に見えるもの」とポスター1 分紹介の趣旨
講演会と生理部門のポスター発表の1 分紹介からなる生理部門の特別セッションを企画します。
生理部門では樹木の成長の仕組みを明らかにする研究に携わっておられる方々の情報・意見交換の場となることを目指します。キーワードとして以下の21 語を掲げています:樹木生理、個体生理、生態生理、水分生理、光合成、呼吸、栄養成長、生殖成長、環境応答、ストレス応答、代謝、栄養、物質輸送、植物ホルモン、細胞内小器官、細胞壁、組織培養、形質転換、遺伝子発現、ゲノム科学、オミクス解析。個体から細胞・分子レベルまでの幅広いスケールの現象を対象とした多様な手法によるアプローチを含んでおりますので、これまでの研究分野の枠組みにとらわれることなく、さまざまなスケール・手法で樹木の成長の仕組みの解明に携わっておられる多くの皆様に生理部門での口頭・ポスター発表にご参加頂くとともに本シンポジウムにご参集を頂きたいと考えております。
講演会では、「樹木生理学の躓きとその先に見えるもの」と題して、樹木生理学研究を進める上で直面する、遺伝的不均一性や二次代謝物による干渉など、樹木という材料に起因する問題を乗り越えるために必要な研究手法の工夫と、その結果として見えてきたものについて、3 人の研究者にご披露頂きます。樹木葉の光合成の特性を研究している九州大学の津山孝人さん、遺伝子発現のゲノム網羅的解析を活用した樹木のストレス診断技術の開発に携わっている北海道大学の斎藤秀之さん、熱帯樹木の根圏低酸素耐性機構について研究をしている東京大学の山ノ下卓さんにこれまでの苦難とその先に見えてきたものについてご披露頂きます。
1分紹介では、生理部門でポスター発表をされる方に発表内容を1分間でご紹介頂きます。
コ−ディネ−タ−:則定真利子(東京大学)、小島克己(東京大学)、斎藤秀之(北海道大学)、津山孝人(九州大学)