第129回大会の企画シンポジウムS8 生理部門企画シンポジウム「金属元素−輸送・集積・無毒化」とポスター1分紹介

講演会と生理部門のポスター発表の1分紹介からなる生理部門の特別セッションを企画します。
 生理部門では樹木の成長の仕組みを明らかにする研究に携わる方々の情報・意見交換の場となることを目指します。個体から細胞・分子レベルまでの幅広いスケールの現象を対象とした多様な手法によるアプローチを対象として、以下のキーワードを掲げています:樹木生理、個体生理、生態生理、水分生理、栄養成長、生殖成長、物質輸送、栄養、環境応答、ストレス耐性、光合成、呼吸、代謝、細胞小器官、細胞壁、植物ホルモン、組織培養、形質転換、遺伝子発現、ゲノム解析、エピゲノム解析、オミクス解析。従来の研究分野の枠組みにとらわれることなく、さまざまなスケール・手法で樹木の成長の仕組みの解明に携わる多くの皆様に生理部門での口頭・ポスター発表にご参加頂くとともに本シンポジウムにご参集頂きたいと考えております。
 講演会では、樹木における金属元素の動態をテーマとして、大会開催地の高知大学でイネを材料にマンガンやカドミウムの輸送機構や耐性機構などの研究に携わっておられる上野大勢氏に植物におけるマンガン輸送機構についての研究成果をご披露頂きます。また森林総合研究所の田原恒氏からのアルミニウムの細胞内無毒化機構についての研究成果披露と名古屋大学の富岡利恵氏からの樹木の重金属集積機構についての研究成果披露とを予定しています。研究上の苦労や工夫なども交えながらの3講演を通して、樹木以外の植物種で得られている知見にも触れながら樹木の金属元素動態に関する情報・議論を交わして理解を深める場となることを期待しています。
 1分紹介では、同日の生理部門でポスター発表をされる方に発表内容を1分間でご紹介頂きます。

コ−ディネ−タ−:則定真利子(東京大学)、田原恒(森林総合研究所)、小島克己(東京大学)、斎藤秀之(北海道大学)、津山孝人(九州大学)